命の笛||ヘクトパスカル台風対策稲むらの火防災講演津波の知識台風の知識2009年山口豪雨/現地調査写真レポート

台風・ゲリラ豪雨・水害・土砂災害対策
 日本は陸地の70%が山間地であり、世界最大の大陸と世界最大の海の間にあるため、台風、前線など気象的にも世界有数の多雨、亜熱帯的地勢です。毎年台風やゲリラ豪雨などにより洪水、土砂災害などが多発しています。このサイトでは災害現場から学んだ実践的水害対策を提案しますので、ご参考にしていただければ幸甚です。
防災アドバイザー山村武彦

普段の備え   
普段、降雨時の「雨の日散歩」
雨が降ったら降雨量によって周囲の状況を平常時に確認しておくと、豪雨の際に水の濁り方小石や土砂の流れ具合などで土砂災害や鉄砲水に発展するかの異常を見分け、早期自主避難の判断目安になります。平常時と異常時の違いを普段から確認しておくと良いでしょう。私は雨の日散歩をおすすめします。
自前のハザードマップづくり
行政などが作成する洪水ハザードマップは、洪水が発生した場合被害を受ける可能性がある地域を示すものです。しかし、いざというとき必要なのは避難経路の危険箇所(マンホール、側溝、小河川)なのです。濁流で冠水した場合、そうした危険箇所が見えなくなります。避難途上にふたの外れたマンホールや側溝に落ちて犠牲となるケースが圧倒的に多いのです。自宅からの避難経路にある危険箇所などを確認しておき、自前のハザードマップに位置を記入しておくことが大切です。「安全とは、与えられるものではなく、自ら努力して勝ち取るものなのです」
家の外回り防災片付け「防災大掃除」

水害に備え、排水溝の清掃や周囲の片付けなど「防災大掃除」を季節の変わり目など定期的に実施する必要があります。家の周りにあるもので強風などで飛ばされる可能性のあるバルコニーのプランタンや物干し台などもしっかり固定したり片付けます。また、屋根、塀、壁などの点検、補強も台風が来る前に普段から行っておくべきです。
浸水対策「誰でもできる「手作り止水版、手作り水嚢」
浸水する可能性のある出入り口などには、豪雨時などいざというとき、水の侵入を防ぐための土嚢袋を用意しておくと良いのですが、一般家庭で泥や砂を用意することは困難です。そこで、誰でも作れる手作り止水版、手作り水嚢を提案します。
@出入り口に長めの板を置き、水圧で倒れないように40gのゴミ袋を二重にして水を半分ほど入れ段ボールの箱に入れて並べる。
A土を入れたプランタンをレジャーシートで巻いて止水板とする
そのほか、水を吸い込むとふくらんで土嚢袋と同じ働きをする「吸水ゲル水嚢なども市販されていますので、予め準備しておく。
「防水対策」
付近に洪水のおそれのある河川があったり、低地、急傾斜地で水害や土砂災害のおそれがある家は事前にハザードマップなどを入手しておきます。そして、室内の防水対策をしておきます。
@家電製品や大切なものは浸水しても被害を受けないように高所や二階に移動します。
A電気のコンセントは漏電、短絡、感電などの障害になる可能性がありますので、低い位置にあるものは浸水しても大丈夫な場所に移設する。
「避難所、避難経路の確認」
平常時にいざというときの避難場所、避難経路を実地に歩いてみる必要があります。
非常用品備蓄
水道、電気、ガスなどが止まり、道路が寸断される可能性があります。ライフライン途絶を想定し水、食料、日用品、カセットコンロ、カセットボンベ、予備電池、防水懐中電灯、携帯電話充電器、医薬品、ランタンなど、1週間は暮らせる準備が大切。そして季節の変わり目には点検をしておきましょう。
緊急連絡、家族防災会議、防災訓練
予め、緊急連絡方法、落ち合い場所などを決めておく必要があります。そのために年に一度は家族防災会議を開き、防災訓練をしておくと良いと思います。
避難するときの注意
緊急避難の心得
@気象情報(時間あたり降雨量、警報、注意報)、防災情報(避難指示、避難勧告、避難準備情報)に注意
A車で避難しない(時間あたり20o以上の降水量でワイパーは効かず、ブレーキが効かなくなる(ハイドロプレーニング現象)可能性があります)
B浸水が40〜50pになると外開きドアは開かなくなるので、早期自主避難が大切。
C浸水が進行すると歩行が困難になります。成人男性で70p以上、成人女性で60p以上になると歩行困難となります。そうなったら無理をせず救援を呼ぶか救助を待ちます。
D避難するときは隣近所に声を掛け合って避難してください。とくに要援護者の支援は隣人の役目です。
E避難者同士ロープで結んで避難します
F荷物はできるだけ減らし、最小限にして両手を開けて避難します。
G冠水箇所の深いところは障害物や深みがありますので、長めの棒をもって探りながら進みます。
H避難するときはヘルメット、手袋、雨具、長ズボン、長袖シャツで、懐中電灯、ラジオを持って避難します。
I長靴は水が入ると動けなくなりますので、脱げにくい紐の歩きやすいスニーカーなどで避難します。
J火の元、ガスの元栓、電気のブレーカーを閉じ、戸締まりして避難します。
非常持ち出し袋
避難用非常持ち出し袋とその中身
@一家に一個ではなく、家族一人一人に合わせて一個ずつ非常持ち出し袋を用意します。
A着替え、タオル、石けん、持病の医薬品、衛生ウエットティッシュ、飲料水、ジェル食料、カロリー食品、予備電池、緊急連絡先など
B高齢者、乳幼児がいる場合は必需品を選んで用意しておきます。
Cペットはペット宿泊施設などに避難させます。
できれば避難所体験宿泊訓練などを自主防災組織などで実施しておくと良いでしょう。
土砂災害防止法、急傾斜地・土砂災害警戒区域
土砂災害防止法(平成12年4月27日成立・同5月8日公布・平成13年4月1日施行)
土砂災害防止法とは、土砂災害から住民の生命を守るため、土砂災害のおそれのある区域を明らかにし、危険の周知、警戒避難体制
の整備、住宅等の新規立地抑制、既存住宅の移転促進等及びソフト対策を推進するもの。(正式には「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」という)
土砂災害防止法制定の経緯
平成11年6月29日に広島県呉で開発された住宅地等が被災し死者24名を出す大規模な土砂災害が発生したことを受けて、「総合的な土砂災害対策に関するプロジェクトチーム」が発足し平成12年4月27日に国会で成立した。
土砂災害防止法における主のな内容
1,基礎調査の実施(渓流や斜面及びその下流など土砂災害により被害を受けるおそれのある区域について、地形、地質等を調査する)
2,区域の指定(基礎調査に基づき土砂最愛のおそれのある区域を指定する)
土砂災害警戒区域
土砂災害警戒区域とは傾斜度30度以上で高さが5m以上の区域・急傾斜地の上端から水平距離が10m以内の区域・急傾斜地の下端から急傾斜地の高さの2倍(50m)を超える場合は50m)以内の地域。土石流の発生のおそれのある渓流において、扇頂部から下流で勾配が2度以上の区域。及び下記地域。
イ、地滑り区域(地滑りしている区域又は地滑りするおそれのある区域)
ロ、地滑り区域下端から地滑り地塊の長さに相当する距離(250mを超える場合は250m)の範囲内の区域。
@市町村地域防災計画への記載(警戒区域ごとに警戒避難体制に関する事項をさだめること)
A警戒態勢の整備(市町村長は土砂災害に関する情報の伝達方法、避難地に関する事項その他を住民に周知させるよう努めること)
土砂災害特別警戒区域
土石等の移動により、建築物に作用する力の大きさが通常の建築物が土石等の移動等に対して住民の生命又は身体に著しい危害が生ずるおそれのある損壊を生ずることなく耐えることのできる力の大きさを上回る区域。
イ、特定の開発行為に対する許可制(住宅地分譲、社会福祉施設、学校、医療施設などのための開発行為については都道府県知事の許可が必要となる)
ロ、建築物の構造規制(居室を有する建築物については建築確認が必要となる)
ハ、建築物の移転等の勧告及び支援措置(都道府県知事は、急傾斜地の崩壊等が発生した場合には特別警戒区域に存する居室を有する建築部に損壊が生じ、住民等の生命又は身体に著しい危害が生ずるおそれが大きいと認めるときは、当該建築物の所有者、管理者又は占有者に対し、当該建築物の移転その他吐瀉災害を防止し、又は軽減するために必要な措置をとることを勧告することができる。移転される方が希望すれば次の斡旋支援措置をとる。
@住宅金融公庫の融資
Aがけ地近接等危険住宅移転事業による補助
ニ、宅地建物取引における措置(特定の開発行為においては都道府県知事の許可を受けた後でなければ当該宅地の広告、売買契約の締結が行えない。また、宅地建物取引業者は当該宅地又は建物の売買等にあたり特定の開発行為の許可について重要事項説明を行うことが義務づけられている)

時間あたりの降雨量 実際の状況
5mm〜10mm/h すぐに水溜りができ、雨音がよく聞こえる
10mm〜20mm/h 雨音で話が聞こえないことがある、長雨の場合災害の警戒が必要
20mm〜30mm/h 下水があふれ、小河川が氾濫することがある。がけ崩れの危険性
30mm/h以上 バケツをひっくり返したような豪雨、危険箇所は避難準備危険と思ったら自主避難
大雨警報と大雨注意報 気象庁が発する予報の目安
大雨注意報 大雨によって災害が起こるおそれがあると予想される場合で、具体的に次のいずれかになると予想される場合。
3時間雨量が40 o以上、1時間雨量が20oを超える場合で総雨量が50oになると予想される場合
24時間雨量が平地で70o以上、山地で100o以上になると予想される場合。
大雨警報 大雨によって重大な災害が起こるおそれがあると予想される場合で、具体的に次のいずれかになると予想される場合。
1時間に40mm以上になると予想される場合で、総雨量が100o以上になると予想される場合。
3時間に70mm以上になると予想される場合。
24時間24時間雨量が平地で150o以上、山地で200o以上になると予想される場合。
洪水注意報 洪水によって災害が起こるおそれがあると予想される場合で、具体的に次のいずれかになると予想される場合。
1時間雨量が30o以上になると予想される場合。
3時間雨量が50o以上になると予想される場合。
24時間雨量が100o以上になると予想される場合。
洪水警報 洪水によって重大な災害が起こるおそれがあると予想される場合で、具体的には次のいずれかの条件に該当する場合。
1時間雨量が40o以上になると予想される場合、ただし総雨量が100o以上になると予想される場合。
3時間雨量が70o以上になると予想される場合。
24時間雨量が平地で150o以上、山地で200o以上になると予想される場合。